
グリーン購入法の役務「清掃」|判断基準と確認表【2026年版】
グリーン購入法の役務「清掃」|判断基準と確認表【2026年版】
グリーン購入法の役務「清掃」は、案件で適用される判断の基準を確認し、自社の対応と根拠資料を一項目ずつ対応付けて適合を示します。
環境省「グリーン購入の調達者の手引き」令和8年2月版では、判断の基準に二つの経路があります。一つはアからカの6要件をすべて満たす経路、もう一つはエコマーク認定基準を満たす、または同等のものであることを示す経路です。エコマークの取得だけが適合方法ではありません。案件の仕様と提出方法を確認し、入札時の説明を落札後の作業計画と記録へつなげます。
最初に、発注図書で役務「清掃」の基準が採用されているか、どちらの経路で示せるか、何をいつ提出するかを確認します。判断項目ごとに根拠をひも付ければ、担当者が変わっても未確認箇所と次の対応が分かります。
グリーン購入法の役務「清掃」とは

項目名「清掃」と適用場面
令和8年2月版の手引きで、役務の正式な項目名は「清掃」です。国等のグリーン購入に基づく調達で用いられる基準であり、入札公告、仕様書、提出要領に採用された内容を確認します。官公庁の清掃入札に参加する方法で扱う参加条件とは分けて、環境要件と証拠を読み取ります。
すべての清掃会社や民間契約へ一律に課される基準ではありません。民間案件では、契約書や仕様書に取り入れられた範囲が対応対象です。公共案件でも、手引きの文言だけで提出様式や期限を決めず、発注者が示す適用範囲、追加条件、質問回答を優先します。
確認表には、調達品目名、手引きの版、仕様書の該当頁、提出期限を記載します。
判断の基準・配慮事項・根拠資料の早見表
手引きは「判断の基準」と「配慮事項」を分けて掲載しています。判断の基準は二つの適合経路から該当する経路を確認し、配慮事項は別欄で実施状況を確認します。案件独自の条件が加わる場合は、その条件も同じ一覧で管理します。
| 確認区分 | 手引きで確認する内容 | 案件で確認すること | 根拠資料の例 |
|---|---|---|---|
| 判断の基準・経路1 | ア〜カの6要件すべて | 採用された項目と提出方法 | 資材資料、分別手順、提案書 |
| 判断の基準・経路2 | エコマーク認定基準または同等性 | 認定・同等性の確認方法 | 認定情報、基準対応資料 |
| 配慮事項 | 使用量、補充、pH、化学物質、資源、頻度、ライフサイクル | 仕様上の扱いと追加条件 | 作業計画、使用記録、改善記録 |
| 案件固有条件 | 手引きとは別に発注者が定める事項 | 期限、様式、承認、質問回答 | 発注図書、回答書、提出控え |
根拠資料の例は一律の法定様式ではありません。発注図書が求める形式と内容を先に確認し、判断の基準と配慮事項を一つの適否欄へ混在させないことが重要です。
配慮事項には、資材の適正量、過度な補充の回避、用途に応じたpH、化学物質、エネルギー・水、清掃頻度、ライフサイクルへの配慮があります。各項目の対応状況と、案件で求められる扱いを分けて記録します。
二つの適合経路を確認する

個別の判断項目を満たす経路
経路1は、アからカの6要件をすべて満たす方法です。一部の要件だけを満たして完了したことにはせず、資材、分別、古紙、VOC、清掃方法の担当と証拠をそろえます。洗面所の手洗い洗剤については、廃油または動植物油脂を原料とし、植物油脂には持続可能な原料を使用することが要件です。
| 記号 | 判断の基準の要件 | 確認する実務 |
|---|---|---|
| ア | 特定調達物品等の使用 | 対象品、製品資料、使用場所 |
| イ | 洗面所の手洗い洗剤の原料要件 | 原料、植物油脂の調達方針 |
| ウ | ごみの適切な分別回収 | 分別区分、回収手順、担当 |
| エ | 古紙の適切な分別、改善案の提示 | 分類、排出方法、改善提案 |
| オ | 床維持剤・洗浄剤のVOC低減 | 製品資料、採用品、使用場所 |
| カ | 環境負荷低減が図れる具体的清掃方法の提案 | 方法、対象場所、実施条件 |
清掃資材の採用品、入替え、保管を追う方法は清掃資材・備品の在庫管理も参考になります。製品名だけでなく、どの要件の根拠にしたかを対応付け、仕様変更時に再確認できる状態にします。
環境負荷低減の清掃方法には、汚染度に応じた方法、予防的清掃、機材の性能維持による汚染除去などがあります。提案では方法と対象場所を具体化します。
エコマーク認定基準または同等性で示す経路
経路2は、エコマーク認定基準を満たすこと、または同等のものであることを示す方法です。認証マークの有無だけで判断せず、その案件で認定または同等性を確認するために用いる資料を発注図書で確かめます。エコマーク取得は一律の必須条件ではありません。
手引きは、エコマークNo.510「清掃サービス」の認定を取得している事業者は、経路1のアからカを満たすと説明しています。製品のエコマークと清掃サービスの認定を混同せず、認定番号と認定対象を確認します。同等性で示す場合も、自己判断だけで済ませず、求められた対応資料をそろえます。
認定対象の清掃サービスと提案範囲を照合し、資料名と参照箇所を証拠表へ記録します。
入札前に根拠資料をそろえる

要件・対応・証拠・担当を対応付ける
入札前は、判断項目ごとに自社対応、根拠資料、担当者、確認日、未確認事項を一行で管理します。経路1か経路2かを先に明記し、経路1では6要件の空欄を残さず、経路2では認定基準または同等性を示す資料の範囲を確認します。
| 判断項目 | 自社対応 | 根拠資料 | 担当者 | 確認日・状態 |
|---|---|---|---|---|
| 適用経路 | 経路1または経路2を選択 | 入札仕様、質問回答 | 入札担当 | 確認済・要質問 |
| 使用資材 | 製品と使用場所を特定 | 製品仕様、調達記録 | 資材担当 | 版・採用状況 |
| 分別・古紙 | 現場の区分と改善案を整理 | 手順書、提案書 | 業務責任者 | 現場条件確認済 |
| 清掃方法 | 環境負荷低減の方法を具体化 | 方法書、作業計画 | 品質担当 | 提案・承認状況 |
| 認定・同等性 | 対象と確認方法を特定 | 認定情報、対応資料 | 入札担当 | 有効性・提出状況 |
空欄は「適合」と見なさず、要質問、資料依頼、代替案検討に分けます。提出前に仕様の要件と証拠表を別の担当者が照合すると、製品資料だけを集めて分別手順や清掃方法の提案が抜ける事態を防げます。
レビュー時は、要件の文言、対応内容、証拠の記載が一致するかを確認します。判断できない行には質問番号と期限を付け、回答を受けたら採否、差替え資料、作業計画への影響まで更新します。
資材・サービス認定・資料の版を確認する
製品資料は、製品名、メーカー、対象品、発行日や版を確認します。サービス認定は、認定対象となる事業者やサービスと自社の提出内容が一致するかを確かめます。調達品を変更する可能性がある場合は、代替品の承認や再提出が必要かも質問します。
作業仕様の根拠は建築保全業務共通仕様書の清掃編、積算根拠は建築保全業務労務単価の清掃員区分と分けて整理します。環境要件への適合を示す資料だけで、作業範囲、人工、価格まで決まるわけではありません。
保存する資料には、手引きと発注図書の版、取得日、確認した頁、使用した製品資料の発行日を付けます。提出版を固定し、更新資料との差を記録すれば、落札後に根拠を再確認できます。
落札後の作業計画と報告へ反映する

提案内容を現場の作業指示へ変換する
落札後は、入札時に示した資材、分別方法、古紙の扱い、環境負荷低減の清掃方法を、物件別の作業計画へ移します。製品名だけでなく、使用場所、使用方法、適正量、保管、補充、代替時の確認者を作業指示に記載します。
配慮事項には、床維持剤・洗浄剤等の使用量の削減または適正量の使用、補充品の過度な補充の回避、用途に応じたpH、指定化学物質をできる限り含まない資材、電気・ガス・水の削減、適切な清掃頻度の提案などがあります。清掃提案書の作り方と対応させ、提案だけで終わらせません。
作業者には、採用品と代替禁止の範囲、分別区分、記録方法、変更時の連絡先を伝えます。開始前確認を残すことで、入札担当の説明と現場運用のずれを点検できます。
使用資材・分別・改善提案の記録を残す
現場では、採用資材、使用場所、入出庫、変更承認、分別回収、古紙の改善案、清掃方法の実施結果を記録します。仕様どおりに実施できない事情が生じたら、代替品や方法を独断で決めず、契約上の連絡先へ影響と対応案を報告します。
| 記録対象 | 日々・変更時に残す内容 | 入札時の根拠との照合 |
|---|---|---|
| 使用資材 | 品名、場所、使用量、変更理由 | 製品資料、採用品一覧 |
| 分別・古紙 | 回収区分、例外、改善案、対応結果 | 分別手順、提案内容 |
| 清掃方法 | 実施場所、方法、実施者、結果 | 環境負荷低減の提案 |
| 承認・報告 | 日時、相手、内容、添付資料 | 仕様、質問回答、承認記録 |
月次確認では、未実施や資材変更の有無だけでなく、入札時の証拠表と現場記録がつながっているかを確認します。改善提案を行った場合は、提案日、対象、回答、作業計画への反映日まで追えるようにします。
案件条件、使用資材、作業報告、承認履歴を物件単位で管理したい場合は、ビルメンHUBの機能一覧で物件情報と写真付き作業報告の流れを確認できます。
グリーン購入法の清掃基準に関するFAQ

制度上の正式な項目名は何ですか?
令和8年2月版の手引きでは、役務の項目名は「清掃」です。
エコマークの取得は必須ですか?
必須ではありません。判断の基準は、アからカの6要件を満たすこと、またはエコマーク認定基準を満たすこと(同等のものを含む)のいずれかです(環境省「グリーン購入の調達者の手引き」令和8年2月版)。
すべての清掃会社に一律で適用されますか?
一律には適用されません。判断の基準は、グリーン購入法に基づく調達で使われる基準です(環境省「グリーン購入の調達者の手引き」)。民間の清掃契約では、契約書や仕様書に取り入れた範囲で対応します。
配慮事項を満たさないと必ず失格ですか?
判断の基準と配慮事項は区別します。ただし案件仕様が追加条件を定める場合は、その内容を優先します。
まとめ
グリーン購入法の役務「清掃」では、案件の適用条件を確認し、アからカの6要件をすべて満たす経路、またはエコマーク認定基準を満たす・同等性を示す経路のどちらで適合を示すかを決めます。エコマーク取得だけが方法ではありません。
判断項目、自社対応、根拠資料、担当者、確認日を一行でつなぎ、落札後は資材、分別、改善提案、清掃方法の記録へ移します。判断の基準と配慮事項を分け、案件独自の条件も追跡することが重要です。
環境要件の証拠と現場記録が分散していると、提出や変更確認に時間がかかります。現在の管理方法を整理し、ビルメンHUBで物件情報と作業報告をつなぐ方法をご案内します。
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