建築保全業務労務単価の清掃員区分|令和8年度単価の読み方と見積への使い方【2026年版】
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建築保全業務労務単価の清掃員区分|令和8年度単価の読み方と見積への使い方【2026年版】

2026年9月24日20分で読める

建築保全業務労務単価の清掃員区分|令和8年度単価の読み方と見積への使い方【2026年版】

建築保全業務労務単価は、各省各庁が国の建築物等の保全業務を委託する際の参考単価として国土交通省が毎年通知するもので、清掃会社の請求単価そのものではありません。

令和8年度は、全国・全職種平均19,540円が令和7年度比8.5%増、清掃員全国平均16,793円が同9.4%増です。二つの増加率を取り違えず、案件の地区、清掃員区分、必要人工を確認して直接人件費を組み立てます。さらに、日割基礎単価に含まれない業務管理費や一般管理費等を分けて見積へ反映することが重要です。

建築保全業務労務単価の位置づけ

電卓と官庁施設の書類で建築保全業務労務単価の位置づけを確認する図
電卓と官庁施設の書類で建築保全業務労務単価の位置づけを確認する図

官庁施設の積算に使う労務単価とは

国土交通省「令和8年度建築保全業務労務単価」は、建築保全業務共通仕様書を適用する業務で、積算基準・積算要領により直接人件費を積算するための参考単価です。毎年度の労務費調査に基づき、全国10地区・3職種別に設定されています。

日割基礎単価は、正規の勤務時間内に業務を行う1日8時間当たりの単価で、単位は円/日です。外注契約の技術者単価や雇用契約で支払う賃金を拘束するものではありません。公共案件への入口は清掃の入札に参加する方法、人工の考え方は清掃見積の人工計算と歩掛積算で整理できます。

資料の発行主体と適用年度も見積根拠へ記録し、別年度の単価表が混在しないようにします。

清掃員区分・令和8年度全国平均・含まれない費用の早見表

清掃業務の技術者区分は清掃員A・B・Cの3区分です。令和8年度の清掃員全国平均は16,793円、令和7年度比は9.4%増です。全国・全職種平均19,540円、同8.5%増とは対象が異なります。

確認項目令和8年度資料の内容見積時の扱い
日割基礎単価正規の勤務時間内の1日8時間、円/日人工と職種区分に対応させる
清掃員全国平均16,793円、令和7年度比9.4%増地区別単価の代わりに使わない
全国・全職種平均19,540円、令和7年度比8.5%増清掃員平均と混同しない
設定単位全国10地区・職種別発注図書に合う地区と区分を確認する
含まれない費用割増賃金、特別な手当、業務管理費、一般管理費等別欄で積算する

日割基礎単価は基本給相当額、家族手当・住宅手当・通勤手当等の基準内手当、賞与等の臨時の給与で構成されます。全国平均だけで見積を確定せず、公式資料と発注図書で対象地区の金額を確認します。

全国平均は年度動向を把握する値、地区別単価は個別案件の積算に照合する値として役割を分けます。

清掃員A・B・Cの区分を読む

ベテランと新人の清掃スタッフが床みがき機の前で担当区分を確認する図
ベテランと新人の清掃スタッフが床みがき機の前で担当区分を確認する図

清掃員Aの資格・技能・経験の考え方

清掃員Aは、1級ビルクリーニング技能士の資格を有する人、または清掃業務の作業内容を判断できる技術力と、作業指導等の総合的な技能を有し、実務経験6年以上程度の人です。経験年数だけで機械的に決めず、資格経路または技能と経験の組合せを読みます。

積算では、社内の役職名をそのままAへ置き換えるのではなく、発注業務で任せる判断、指導、作業内容と公式定義を照合します。資格証、実務経歴、担当業務を確認し、どの根拠で区分したかを案件記録へ残しておくと、見積担当者が変わっても説明を再現できます。

A区分を現場責任者の肩書だけで決めず、実際に担う技能と指導内容まで対応させます。

清掃員B・Cとの違いと自社要員の対応

清掃員Bは、2級ビルクリーニング技能士、3級取得後に実務経験2年以上程度の人、または作業内容を判断できる技術力と必要な技能を有し、実務経験3年以上6年未満程度の人です。清掃員Cは、AまたはBの指示に従って作業する能力を有し、実務経験3年未満程度の人です。

区分公式定義を確認する観点自社でそろえる根拠
清掃員A1級資格、または判断・指導を含む総合技能と経験資格証、実務経歴、指導する作業
清掃員B2級資格、3級取得後の経験、または判断力・必要技能と経験資格証、取得後の経験、担当作業
清掃員CA・Bの指示に従う作業能力と経験指示系統、担当範囲、実務経歴

一つの現場でも、責任者と作業担当者で区分が異なる場合があります。必要人数を先にA・B・Cへ割り振らず、仕様上の担当業務、判断や指導の要否、要員の根拠を順に対応させます。年数の「程度」を一律の昇格条件として扱わないことも大切です。

配置表には区分だけでなく、指示を出す人と受ける人の関係も残します。

労務単価を積算へ反映する

床みがき機を使う清掃スタッフと電卓で必要人工を積算する図
床みがき機を使う清掃スタッフと電卓で必要人工を積算する図

担当業務と必要人工を先に決める

直接人件費は、業務に必要な労務数量に労務単価を乗じたものの総和です。先に仕様書から対象場所、作業内容、面積・回数等、実施時間帯、必要な判断・指導を抽出し、標準歩掛りに基づく労務数量と清掃員区分を決めます。単価を選んでから人数を合わせる順序にはしません。

変換段階確認する内容見積に残す項目
公式単価年度、地区、清掃員A・B・C、単位資料名、該当年度、確認日
担当業務場所、作業、判断・指導の要否仕様項目、担当区分
必要人日数量、標準歩掛り、回数、時間帯区分別の労務数量
直接人件費労務数量×労務単価の総和区分別明細、小計
別途費用直接物品費、業務管理費、一般管理費等労務費と分けた明細

変換過程を残すと、全国平均を人数分掛けただけの説明を避けられます。仕様変更があった場合も、担当業務、人工、区分、単価のどこが変わったかを切り分けられます。

日常清掃と定期清掃、通常時間帯と時間外を分け、作業ごとの回数や歩掛りを積み上げると、必要人日を検証しやすくなります。

単価に含まれない費用を別欄で整理する

日割基礎単価には、時間外・休日・深夜労働の割増賃金、通常の作業条件や内容を超える労働への手当、業務管理費、一般管理費等の諸経費は含まれません。業務管理費には、法定福利費の事業主負担分や研修訓練等の費用が含まれます。

また、保全業務費では直接物品費、業務管理費、一般管理費等、消費税等相当額が別の構成要素になります。清掃会社に必要な費用を日割基礎単価に含まれているものとして落とさず、清掃見積書の作り方に沿って明細を分けます。案件単位の原価と売上はビルメンの案件別採算管理で確認できます。

時間外単価は日割基礎単価を単純に8で割らず、公式資料の割増基礎単価率と発注図書で算出条件を確認します。

価格説明と年度更新に使う

電卓と年度別の積算書を並べて清掃員単価を更新する図
電卓と年度別の積算書を並べて清掃員単価を更新する図

公的根拠として提案・価格協議へ添える

価格説明では、資料名、年度、地区、清掃員区分、単位を示し、その後に自社の必要人工と別途費用を示します。令和8年度の清掃員全国平均16,793円と9.4%増は賃金動向を説明する公的資料になりますが、自社の値上げ率や契約価格を自動的に決めるものではありません。

業務内容が通常と異なり、公表単価によりがたい場合は、業務内容に応じた適正な積算が必要です。現場条件や契約範囲、自社原価の変化を分け、何を協議したいかを明確にします。根拠の組み立ては清掃業の値上げ交渉ガイドも参考になります。

提示する増加率が何の平均に対応するかも明記します。

年度・出典・地区・職種区分を記録する

労務単価は毎年度通知されるため、見積書の数値だけを保存すると、翌年度に根拠を判別できません。資料名、適用年度、確認日、地区、清掃員区分、単位、発注図書の指定、社内承認者を見積根拠と一緒に保存します。地区別の金額は、その年度の国土交通省公表資料で確認します。

更新時の記録確認内容更新後の処理
出典資料名、年度、確認日古い資料と区別して保存する
適用条件地区、清掃員区分、円/日発注図書との一致を確認する
積算条件担当業務、必要人日、別途費用変更箇所と理由を残す
承認・説明作成者、承認者、顧客への提示内容見積版と協議履歴を対応させる

更新時は前年額だけを上書きせず、旧年度の見積版と契約条件を残します。これにより、単価改定、人工変更、仕様変更、諸経費変更を分けて説明でき、価格差の原因を追跡できます。

公的根拠、見積明細、物件条件、顧客情報を案件ごとにつなげたい場合は、ビルメンHUBの機能一覧で見積管理の流れを確認できます。年度更新時も、採用した単価と積算条件を同じ案件で管理できます。

建築保全業務労務単価に関するFAQ

清掃スタッフと電卓で建築保全業務労務単価の疑問を確認するFAQ図
清掃スタッフと電卓で建築保全業務労務単価の疑問を確認するFAQ図

清掃員の全国平均は時給ですか?

時給ではありません。建築保全業務労務単価の日割基礎単価は、正規の勤務時間内に業務を行う場合の1日(8時間)当たりの単価です(国土交通省「令和8年度建築保全業務労務単価」)。

全国平均をそのまま顧客へ請求できますか?

そのまま請求単価にはなりません。清掃員の全国平均16,793円(令和8年度)は、各省各庁が国の建築物等の保全業務を委託する際の参考単価です(国土交通省)。契約価格は自社の積算と契約条件で決めます。

清掃会社の諸経費は含まれますか?

含まれません。時間外・休日・深夜の割増賃金や、業務管理費(法定福利費の事業主負担分、研修訓練等の費用など)と一般管理費等の諸経費は、日割基礎単価に含まれません(国土交通省「令和8年度建築保全業務労務単価」)。

地区別単価はどれを使いますか?

単価は全国10地区・職種別に設定されています(国土交通省「令和8年度建築保全業務労務単価」)。案件では、発注図書が指定する地区と清掃員の区分に当たる値を、国土交通省の公表資料で確認して使います。

まとめ

建築保全業務労務単価は、官庁施設の保全業務における直接人件費の参考単価です。令和8年度は、全職種平均19,540円・8.5%増と、清掃員平均16,793円・9.4%増を区別し、清掃員A・B・Cの定義、地区、1日8時間の単位を確認します。

担当業務と必要人工を決めたうえで、割増賃金、業務管理費、一般管理費等を別に積算します。年度、出典、地区、区分、単位を残せば、見積更新や価格協議でも根拠を再現できます。

公的単価の根拠と自社の見積明細が分かれていると、年度更新や顧客説明に手間がかかります。現在の積算方法を整理し、ビルメンHUBで見積と案件情報をつなぐ方法をご案内します。

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